■241208AKB48ここからだ公演初日公演|オンデマンド
鮮度が落ちないうちに、AKB48のここからだ公演初日をオンデマで見た感想。
●M1.ここからだ、M4.劇場へようこそ
ある意味ようやくAKB48自体がリニューアルし終わった証のような曲。
まさにこれからだ!!というスタートラインの曲にしたかったんだろうな。
M1はファンファーレというか前奏曲のような荘厳な雰囲気を持たせ、M4にはポップな雰囲気を持たせて、AKBとは劇場とはでそれぞれ意味合いを分けていたように見えた。
でもこの2曲は「新章のはじまり」にピッタリ合うよな。
毎日聞きたいかという話だと別だけど、そういう想定じゃないしな。
M1からM2でばっちりAKB的な価値観に持ち込んでいたのがよかった。
●ユニット曲
ユニット曲は全体もう一度じっくり見たいな。
ロリポップは君のC/W2024って感じがするのはXの感想と同じで笑った。
サーバーじゃねーぞw
クリスマスソングも2月のマーメードも良かったな。
じっくり見たい。
●M12.シクラメンが咲く頃
詞がいい。
ヲタクの純粋、寂寥、懐古、無力が全部入ってて、さすが秋元康謹製となった。
いいけど、やはり年齢が出るな。
シクラメンを理解できてる最近の10代やU-25の少なさを考えると。
誰がターゲットなのかによって同じ学校生活でも曲調が変わる。
指原が作詞してイコノイジョイで作ったら、ターゲット年齢がもっと若く卒業5年以内くらいだったろうな。
今回は卒業して10年以上経った感じがある。
●EC3.ハングリーラブ
最後、これは人間賛歌やな。
なんて素敵な世界に生まれたのだろう2024
EC3で「ぺこぺこ」「愛は食いしん坊」とはシングル曲じゃ歌えないよな。
最後の最後でいい曲を置いたなあ。
●そのほか
M13はちゃんと聞ききれなかったので割愛。
多分ここも大事。いつもの秋元節からすれば。
●全体を通じて
2つですね。
1つは年齢が出てるなあと。
もう1つは厳しい世相だよなと。
1つ目はやっぱり秋元康ももう還暦越えてるからなあと思った。
恋だ愛だもそう毎日色気づいた感じじゃないし、その詞の節々、特にその情景に年齢が出ているところが多いな。
もちろんAKBのターゲット層はおっさんなので、そのヲタクの寂寥や懐古、無力感とかそういうのをなぞるのは大事だし、わざとの部分も多いのだろうけど。
もう1つは世相というか、コンプライアンスというか。
一昔前ならセーラー服を脱がすとか歌わせたり、深夜のドライブに連れ出して云々とか言っていたけど、今はそういうのが許される世の中じゃない、奇麗事の世の中になってしまったのもあり、歌詞全体が割と真面目になっていたと思った。
これ結構厳しかったんじゃないかなー。
「今付き合ってる人が居るけど略奪したい」みたいな歌詞ですら出てこないからな。
結果、劇場とかAKBとかの「そもそも論」みたいな曲があったり、最後の人間賛歌みたいなところにつながっていたりもするんだろうな。
だから歌詞はメッセージ性が強い。
よく言えば真面目。悪く言えば説教臭い。
ヲタクが毎日聞いて盛り上がる感じのタイプではない。
でも年に多くて数回入ったあとに「良いもの見たなあ」という感情を持って帰ることが出来るような公演。
振付やダンスに明確なセンター制はなく、頭数全体で曲を作る最近のJPOPアイドル的な感じなのも現代的というかなんというか。
細かい部分を見るときっと秋元康謹製なので、最新の電子機器とかそういう話は出てこない一般論恋愛が多いだろう、とか今回もそんな予感がする。
指原歌詞だとLINEの返信が早いとか、そういう10年経つと伝わらない可能性がある歌詞があるけど、今回のセトリでは存在しなさそう。
そういう意味では普遍性が高いのはいつもと同じだけど、それもあって縛られている感じがするのもいつもと同じ感じ。
一言でまとめると、産みの苦しみみたいのがすごく伝わるセトリ。
これなんだろうなあ。
いいセトリだと思うけど、秋元康の苦悩みたいな、このセトリへたどり着いた道筋を知りたいと思った。