続よねかえる日記~47の素敵な煩悩~

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夏だぞ!!今聞くべき地下アイドル曲9曲!!俺的楽曲大賞2023上半期 

■夏だぞ!!今聞くべき地下アイドル曲9曲!!俺的楽曲大賞2023上半期

 
●アイドルと言えば夏曲じゃないですか。

アイドルはやっぱり夏曲じゃないですか。
これ日本全国のドルヲタがそう思うはずなんですよね。


基本的にアイドルは恋だの愛だのを歌うわけですが、そのサイクルは学校のサイクルに準じているのですよね。
その特徴は歌詞に強く出ていて、
▼春(初夏)
・出会っちゃう歌
・ビビっと好きになっちゃう、気になっちゃう的な歌詞が多い
・主人公男女比に明確な指標はないが、女目線が割と多い
▼夏
・告白しようor付き合おうなど決意する歌
・この夏こそは、最高の夏に、のように決意が含まれる歌詞が多い
・君の横顔or笑顔が好き等々、春目線の振り返りが歌詞に含まれる場合もある
・去年言えなかった、ずっと言えなかった、など後悔もあるし、後悔からの今年こそは決意パターンもある
・男目線4女目線6くらいの主人公男女比
・これらを歌詞に乗せた疾走感のある勢いのある曲調が多い
▼秋冬(クリスマス)
・会いたいという歌
・特に、クリスマスには会えるかなor結ばれるかなという歌詞が多い
・女目線歌詞10割なのがこの季節の特徴
・バラードが出てくるのはこの季節のみの特徴、スローペースな曲もこの季節にしか出てこない
▼冬春(1月~3月)
・旅立ちや別れ、卒業がメインテーマに
・新たな道へ 自分の道を それぞれの道 など道路工事が盛んに
・恋だの愛だのは少し休んでいる or 暗示的に別れていることがある
・主人公男女比に明確な指標はないが、女目線が割と多い

おおよそこのような特徴がありますよね。

 

夏休みに夏フェスにとイベントの多い夏ですが、そこに疾走感がある曲が加わるともう最高ですよね。
気温がぐんぐん上がり、気分も上がり、そこに疾走感のある歌詞、さらに「これから決めてやるぞ!」という決意が乗った歌詞。
やる気、出ますよね!


これなんですよ、だから夏曲なんですよ。分かりますかね、中学の時に義務教育で数学で習いましたよね以下の公式。

疾走感メロディ×決意歌詞=最高
最高×夏フェス=最強

ええ。
結構強引なこじつけ感がありますが、論理はともかく、実態的には夏曲最高じゃん?というのは多少なりとも分かってもらえたと決めつけて話を進めますね。

 


●これが今聞くべき地下アイドル曲9曲!!俺的楽曲大賞2023上半期~地下編

前述の理由からそして上半期なので主に「夏曲ぽい疾走感」を軸に選定しています。

地上とまたなんキニ!は対象外にしています。
今回は23年上半期版、22年夏曲も一応含めています。理由は後述。
それでは早速行ってみましょう。
*作曲家等の敬称は略しています


1.カギカッコ
PiXMiX 大谷美咲

若い!現役メンバーが作詞作曲しているだけあって、フレッシュさが溢れる曲。
夏曲というより春曲ですが、いかにもアイドル曲の軽めのリズムを刻むドラム、伸びやかに歌う歌い方、さわやかですね!
どうしても昨今の職業作曲家謹製の曲では諸事情により構成が定型化しつつありますが、立場の違いからか構成も今までの伝統的なアイドル曲構成になっているのも安心感があります。
定番は偉大、古典は偉大。ちょっとクラシカルな作りがむしろ良かった例。


2.瞬間ドラマチック
ドラマチックレコード 三谷秀甫

22年10月デビューのドラマチックレコード略してドマレコ。
そのグループのメインテーマのような立ち位置の曲。
それだけあって細かいところまで拘りが感じられまして、ランクイン。
メロディー他もいいですが、特に歌詞が良い曲ですね!

1A’
「おはよう」って君は
隣に座って
もう、なんで
もう、なんで
このタイミング?
1B
まだ 空(す)いている
列車の窓に
朝焼け 顔だして
もう 今日の予定とか 飛んじゃって
ただ この心臓がグシャりそう
朝日照らす君を僕は…


2A
 「じゃあ、またね」と手を振って
降りていった君と
ねえ、もっと
ねえ、もっと
話したかった…
 
2B
まだ 好(す)いている
人はいるの?
まさか聞けないほど
ただ 臆病な自分が嫌い
もう少し自信があったなら
君が、君のことが
好きと言えたら… 

 

歌詞は情景が見えるように、時間軸が見えるように、呼応的に作るパターンが多いですが、これがまさにそれ。
特に呼応的な歌詞が随所にあるわけですね。時間的にも朝夕で進行していて。
「もう」「ただ」の逆転とか作るとき大変だったと思いますよこれ。


曲調的には少しレトロっぽい作りで、それこそレコードとはいかないまでもそれに近いレトロ感があって、それがまた歌詞への懐古ともつながるのがよいのでしょうね。
季節性には薄いですが、歌詞の実態的には「きみわずらい2023」なのですよ。
いいですが、きみわずらい2023です。ここテストに出ます。


そんな意味も含めて夏曲扱い、夏フェスでの歌唱を待ってる曲ですね。


3.ナナイロプロローグ
CANDY TUNE 早川博隆

23年3月デビューのCANDY TUNE略してきゃんちゅー。
実質グループ表題曲の立ち位置の曲ですね。
何より早川曲、23年イチの早川曲と言っても過言ではない。

・サブスク向けにオープニングからの主題提示
・ピアノを遊びに使ったメロディラインつくり
・スタッカートの表拍でリズム強調(例:♪混・ぜ・た・ら・さ ♪見・え・そ・う・じゃん)
・ギターソロも入れましたー!

THE早川曲で、コテコテな部分もありますが、それ故に隙が全くなく、いい曲ですよね。
ヲタクの沸く部分が見えるというか、既に沸いてるというかww
miniTIFでもそうでしたねー
夏曲ではないけど、節目節目で何回でも使えるし、フェスラストでも盛り上がる曲なので万能曲でもあるんだよなー。
王道の表題曲をプロに発注すると出来上がる曲という、普通にプロの仕事を見た曲です(褒めてる)

しかしこの曲、歌詞そのままでなんキニが歌ってもほぼ成立するんだよなー。。


4.冬色センチメンタル、5.青春グラフィティー
Peel the Apple 多田慎也

夏、恋はじめますもよろしかったですが、冬色センチメンタルも青春グラフィティーもよろしかったのでこの2曲を。
夏、冬と来て、春には卒業シーズン曲のような青春グラフィティー
いずれも「多田印」のような、Aメロ直前の2から4小節がポイント。
メロディはいずれも王道of王道なので、好きにならないわけがない。
歌詞的にもサビ冒頭に曲名を持ってきていてとてもキャッチー。口ずさみやすさは某48とか46とかでも散々味わったものw
夏以外の季節に聞いてもOKな万能さと言い、ベテランの妙味・強みを随所に感じつつ、3部作まで来たので秋曲のバラード新作まで期待したいところです。

 


6.セスナ
Mirror,Mirror 慎之甫

伸びやかなピアノの旋律がとにかく印象的な曲
夏曲と言えば疾走感ですが、太線の疾走感もあれば細線の疾走感もある。
これはその細め疾走感を楽しむ曲。繊細でしなやかな感じの疾走感ですね。
サビ前に2拍子?が入ったりする遊びも面白い。
22年4月デビューのミラミラさんですが、夏体験は実質今年が最初でしょうよということで今年組に入れました。
23年の地下シーンはロックで太めな低音でズンドコ言わせるメロディラインというより、こういった軽め高めのメロディラインでシンセを多用した曲が流行っている印象。

 


7.蒼夏
キングサリ 作詞:三浦隆一 作曲:岡田典之

夏曲における疾走感とは、王道的湘南のような疾走感が代表的ですが、こちらは新宿的疾走感。
若干の病み要素のような音程が特徴的。
だから聞いた後の爽快感みたいなものはあまりないのだけれども(失礼だなあ)、ギターのエロさを軸にした懐メロのようなメロディが印象的。黄昏とかセンチメンタルとか懐古&後悔みたいなね。
空想委員会の方々の作詞作曲ですが、三浦さん今年2月に亡くなったそうで・・・
夏の初めより夏の終わりに、お盆以降に短くなる陽の切なさと共に見上げる暑さが弱くなってきた青空に合う曲。
なおキングサリはシリアルガールも割と好きです。ああいう曲調なかなかないし、MVで全員もれなく何らかの武器を持っていて女子って感じがするw

 

8.未完成ナイトライダー
Merry BAD TUNE. 甘噛、慎之甫

これこそ疾走感ですねー。
ばちゅんのなかでも疾走感に優れた1曲。
季節感は限定されていないけど、夜明け前の決意のような歌詞があるので、冬の夜明け前5時のような感じではなく、夏の夜明け前3時くらいの未明感が想定じゃないかなーと。
ばちゅんは曲つくりのマーケティングが上手いなーと思っていまして、アルバムの完成度の高さとか本当にすごいなとしか言えないんですよね。
3分台の曲が多いこととか(この曲も4分3秒)、全体でのバランスとか。これもその一つなのかなと。
ミラミラ他、慎之甫さんの曲も割と聴くようになったのですが、ギターの方なので多くの曲がギターなんですよね、ボーカルではなく。歌と歌詞が入ってこないんです。
でもこの曲なんかはそのバランスが変わっていてしっかり歌詞が入ってくるので、誰か編曲とかミキシングで上手い舵取りされている方が居るんじゃないかと思っております。


続きはこの下に。

 


9.ボクらのBAD TUNE.
Merry BAD TUNE. katz、甘噛

冒頭に「夏曲」について散々書いたわけじゃないですか。
その割に夏曲が全然出てこないじゃねーかと思ったあなた、正しいです。
はっきり言いましょう、23年は夏曲不作です。ボジョレーもびっくりです。
ですが、ですがね、ちゃんと最高傑作がありました。これ!!
これが今年の夏曲の最高峰です。

グループ名を入れてる辺りに表題曲の使命を持っていて、意気込みも違うし、実際ライブではほぼ毎回登場しかもトリ曲。
ド本命曲ですね。


疾走感というのはこういうことという見本のようなBPM180(正確には182か3)。
OPソロから入り、甘いイントロ、1A2Aも大人しめから入りサビまでの盛り上がり、間奏はギターソロから始まってブリッジ大サビと盛り上がって変調。
口ずさみやすいだけでなく、夏の風物詩サイダーやらブルーやら満載の歌詞、さらには夏曲の構成要素「懐古」「後悔」歌詞も満載ですよ。
きっとボクは泣いてしまうでしょう>もう泣いてますw
コールも入れやすいようになっていて、ブリッジではばちゅんではお馴染みのクラップも入る。
そりゃフロア沸きますよ。ドカ沸きしますよ。
これで沸かなきゃ嘘ですわ。

 

ばちゅんは歌う方より、この辺りの仕掛けを考えた人の頭のキレが抜群過ぎてすごいですね。
miniTIFでもこれを持ってきていましたが、分かるなあ。
ばちゅんはこれと前述の未完成ナイトライダー、さらに新曲の真夏のユーレイの3曲が実質夏曲なんですよね。これは22年夏の曲なので(デビュー時が7月なのでこれも23年扱いにしていますが)
夏曲3曲持ってきて、1曲ずつ強さがあって、覚えやすいメロディと歌詞、乗りやすいリズム、奇をてらわないユニゾンのハーモニー。強いなあ。

 

 

●最後に

いかがでしたでしょうか。
完全に自分目線なので異論反論オブジェクションあるとは思いますが。
いい曲あったらぜひご指導ご提案いただけますとありがたいです。
毎日が充実します!

 

しかし今回は曲を聴きながら現代の流行りというかパターン縛りが大きくて作曲家も大変だよなーと同情してしまった次第。
・OPソロ(ピアノ推奨)
・短めイントロ、すぐ1A
・Mixの入る余地
・ギターソロは短く
・ブリッジ、大サビ、変調の順番で
・基本は4分台
おおよそパターン的に出来ているので、昔からでもあると思いますが、同質化しやすいところから一歩抜け出るのは本当に大変なんだろうなと。

 

個人的にはミラミラのセスナの件でも書きましたが、「軽め高めシンセ」のメロディラインが昨今の地下の流行りだなーと思う部分もあり、これと上記のパターンが重なるとどれも同じに聴こえてしまいがち。
それではないメロディラインか*、あるいは一歩抜き出るかと、そうでもしないと残れないこの世界、厳しい世界なんですねと思いながら毎日聞いています。

*その場合、発注の場合は流行りでないものでも十分売れそうな曲を作らないと発注来なくなっちゃうので、結構な冒険になるはず。あるいは自作なら気にする必要はないかもしれないけど。

 

夏曲も使いどころが夏しかない(オールシーズンでは使いにくい)という点が、昨今の不透明感もあっていまいち数がない理由なんだろうなー。来年はもっと増えるといいなあ。


また年末辺りに気が向いたら23年総括楽曲大賞をするかも、、しないかも・・w